戦後日本の食料・農業・農村 第12巻 農業農村基盤整備史


戦後日本の食料・農業・農村編集委員会 編
 

敗戦後の日本にとって公共投資の中心は開拓事業であった。逼迫する食糧危機に国が主体となって取り組んだ土地改良事業は、農村地域の生産基盤を造成していく上で重要な役割を果たした。高品質で高収量の水稲栽培を可能にしたわが国の農業基盤整備事業。その展開過程を時期ごとに区分けして詳細に解説する。また、アジアや欧米の農業基盤整備についても言及する。

A5判/定価(本体価格7,000円+税)/2012年4月刊

ISBN978-4-541-03802-9


<主要目次>

第1章:戦後・土地改良を支える仕組みの変遷と農家負担のあり方
 第1節 土地改良事業の公的負担と受益者負担原則
 第2節 事業費の受益者負担の重さとその軽減策
 第3節 生産力上昇で受益者負担を可能にしてきた仕組みとその蹉跌
第2章:農業基盤整備の先進事例と展開
 第1節 新潟・亀田郷土地改良区の地域治水への貢献と土地改良
 第2節 先駆的基盤整備の特質と意義
 第3節 地域農業革新による畑灌農業の新たな展開
第3章:農業農村基盤整備事業の展開過程
 第1節 公共投資と農業農村基備事業
 第2節 土地合体資本投資と有益費問題
 第3節 条件不利地域の基盤整備
 第4節 農業基盤整備から農業農村整備へ
第4章:アジア・欧米における農業農村整備と日本
 第1節 アジアの水田農業と基盤整備
 第2節 欧米農業と基盤整備
 第3節 ドイツの農業農村基盤整備
第5章:解明された内容と残された課題
 第1節 農業農村基盤整備の概略史
 第2節 農業基盤整備の主体と負担
 第3節 角来方式・臼井地区の大区画圃場整備
 第4節 中山間地域の農業農村基盤整備
 第5節 日本の水田基盤整備の「高コスト」問題
 第6節 「更新と管理の時代」に合う課題設定
 第7節 農業農村基盤整備と非経済的価値の真っ当な位置づけ
 第8節 本書で検討できなかった課題

   

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