日本農業の構造変動
―2010年農業センサス分析


安藤光義 編著
 

2010年センサスは「農業脆弱化の深化」というこれまでの趨勢が引き続く一方、「構造再編の進展」をうかがわせる結果となった。後者が単なる兆候なのか、1つの潮流となっていくかは、2015年センサスの結果と照らし合わせた慎重な分析を待つ必要がある。
 本書は、相対立する2つの見解のどちらかに軍配をあげるものではなく、考え得るいくつかの視点を示し、現状の正確な把握に資することを目的とする。

A5判/定価(本体価格2,800円+税)
2013年1月刊

ISBN978-4−541−03901-9


<主要目次>

<第1章 2010年センサスの概要とポイント>
第1節 はじめに、第2節 農業脆弱化の深化、第3節 構造再編の進展、第4節 各章が示す2010年センサスのポイント
<第2章 家族農業労働力の脆弱化と展望>
第1節 はじめに、第2節 専兼業別の農家数の変化と就業構造、第3節 農家人口の減少と世帯構成の変化、第4節 重世代家族経営の動向、第5節 農業継承の変化と特徴、第6節 おわりに 
<第3章 農地流動化の進展と地域性>
第1節 はじめに、第2節 農業構造変化の基本動向、第3節 大規模経営の展開状況と農地集積、第4節 農地貸借と耕作放棄、第5節 農業構造の動態変動と将来予測、第6節 おわりに 
<第4章 組織経営体の展開と地域農業の構造変動−都府県水田農業を対象に―>
第1節 はじめに、第2節 先行研究の中での本章の位置づけと分析手法、第3節 組織経営体の動き、第4節 組織経営体の展開と地域農業の構造変動との規定・被規定関係、第5節
 組織経営体の経営構造、第6節 現場における組織経営体の典型的展開―山形県鶴岡市の事例―、第7節 おわりに
<第5章 農業経営体の展開と構造>
第1節 はじめに、第2節 組織形態別分析、第3節 経営耕地面積規模別分析、第4節 農業投下労働規模別および販売金額規模別の分析、第5節 営農類型別分析、第6節 おわりに
<第6章 農業集落の構造と動向>
第1節 はじめに、第2節 集落の立地条件 、第3節 地域資源の賦存と保全状況、4節 農業集落の規模、5節 寄り合いの回数と議題、6節 実行組合の有無の状況 、7節 農業集落の規模と集落活動等との関連、8節 主業農家の存在状況や集落営農の展開状況、9節 おわりに

   

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