日本農業年報60
世界の農政と日本
―グローバリゼーションの動揺と穀物の国際価格高騰を受けて―


谷口信和:編集代表
平澤明彦・菅沼圭輔:編集担当
 

農政をめぐる世界情勢に「国際的な穀物等農産物価格の高騰」「WTOドーハラウンドの交渉停滞とFTA交渉・締結の活発化」「リーマンショック以降の経済金融危機」などの大きな変化が起きている。その中で各国の農業情勢の変化と農業政策がどう対応してきたかを分析、世界農政への見取り図を得ようと試みた。

A5判/342頁/定価(本体価格3,500円+税)/2014年2月

ISBN978-4-541-03969-9


<主要目次>

第T部 世界の直面する変化 
総論 日本農業・農政が直面する四つの外的条件(谷口信和)、第1章 三つの情勢変化と適応の視点―国際競争力と経済発展段階(平澤明彦、菅沼圭輔)、第2章 世界穀物需給―長期にわたる価格上昇とその背景(服部信司)、第3章 国際農業交渉の動向―WTO、FTA、TPP(清水徹朗)
第U部 世界各国にみる農政の動き 
第4章 アメリカ次期農業法の動向―背景、上院案と下院農業(単独)案、今後(服部信司)、第5章 カナダ―穀物価格高騰と新農業政策 Growing Forward2(松原豊彦)、第6章 EU―共通農業政策(CAP)の新たな方向(平澤明彦)、第7章 フランス―次期CAPへの適応と深まる環境配慮(石井圭一)、第8章 イギリス―イギリスにおける農村政策の形成と展開(安藤光義)、第9章 メキシコ―NAFTAに行き着いた政策転換とその後の農業政策(谷 洋之)、第10章 ブラジル―急成長する輸出国の動き(清水純一)、第11章 ロシア―課題を抱える中でのWTO加盟(長友謙治)、第12章 中国―食糧の需要構造の変化と食料安全保障の課題(菅沼圭輔)、第13章 韓国―新自由主義経済体制の最終段階としてのFTAと農業(柳 京煕)、第14章 インド―経済成長下における食糧安全保障の強化(藤田幸一)
第V部 日本の農政・農村 
第15章 官邸主導による日本農政「転換」の実像(谷口信和)、第16章 食と農のローカル化から見いだせる農村政策の役割―グローバル化による農村の動揺と新しい動きを素材として(西山未真)

   

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