日本農業年報67 日本農政の基本方向をめぐる論争点 −みどりの食料システム戦略を素材として−
谷口 信和 編集代表 2021年5月に策定された「みどりの食料システム戦略」。そこで提起された日本農業の発展方向についての重要論点に対して、各分野の識者の見解を収録し、さらに有機農業との関連性や基本計画との整合性、みどりの戦略が目指す農地・国土利用構造について詳細な解説と評価を行う。 A5判/232ページ/定価3,080円(本体2,800円)/ 2022年2月刊 ISBN978-4-541-04343-6
総 論 みどりの食料システム戦略−農政の世界的潮流へのキャッチアップと課題− 第T部 みどりの 戦略にみる「有機農業」の提起をめぐって 第1章 「有機農業」の農業論と「みどりの食料戦略」−「有機農業100万ヘクタール」の数値目標はこの「戦略」で実現できるのか 第2章 環境保全農業先発地から「みどり戦略」を考える−JAみやぎ登米の実践− 第3章 欧米の有機農業振興にみる経営支援と技術支援 第U部 みどりの戦略と基本計画等との関係 第4章 みどり戦略はバックキャスティングアプローチをとっているのか−食料自給率向上の実現可能性との関係から− 第5章 「みどりの食料システム戦略」と食品産業 第6章 みどり戦略は持続可能性・SDGsと整合的か−技術革新への期待過多、社会変革の土台ビジョン提示を− 第7章 日本生協連「責任ある調達基本方針」とみどり戦略 第V部 みどり戦略はどこまで「農業政策のグリーン化」に踏み込んでいるのか 第8章 EUのF2Fにみる「みどり戦略」との相違と示唆 第9章 アメリカ農業における環境保全政策 第10章 みどりの食料システム戦略は、地域における食と農の未来をひらけるか? 第11章 中国版農業のグリーン化の背景と狙い 第W部 みどり戦略がめざす農地・国土利用構造と新たな地域社会の実現 第12章 みどり戦略と構造再編−有機農業100万ha実現のための方策としての生産調整の抜本的変革− 第13章 有機畜産、放牧による有機農業100万haは可能か 第14章 有機農業25%が実現した農村社会の姿