農業経営の組織変革論　組織構造と組織文化からの接近

伊庭治彦　堀田和彦　編著

本書は、第一部にて農業経営における組織構造の変革の実態・要因・効果を検証し、第二部にて組織文化と経営戦略の関係について検討した２部構成。
組織の構造は事業実施のために組織内に構築される役割分担の体系である一方、組織文化はその構成員の基本的前提認識を意味し、組織理念、基本的考え方を表象する。
上記の組織構造と組織文化の２つは相互関係を持ち、組織内部の安定的な構造的要素と考えられるため、この２つの変化による組織変革が農業経営に及ぼす影響を考察する。

A5判/213頁/定価2,420円（本体価格2,200円）／2022年8月刊

ISBN978-4-541-04372-6

はしがき
序章　農業経営学における組織変革論の導入に関する試論（伊庭治彦）

第一部　農業経営における組織構造変革の実態・要因・効果
第１章 農業経営の組織化の論理−環境変化への適応に関する理論的検討−（東山　寛）
第２章　組織変革は農業経営の効率性を高めるか？−稲作単一経営の法人化を対象に―（藤栄　剛・仙田徹志）
第３章中間組織体「地域農業組織」の組織変革に関する理論的検討（小林　元）
第４章　農業経営学において組織構造変革はどのように捉えうるか（西　和盛）

第二部　農業経営における組織文化と経営戦略
第５章　農業組織における組織文化とその変革のあり方−イノベーションと顧客への志向性（若林直樹・野口寛樹）
第６章　農業経営の組織文化と経営戦略に関する理論的考察（鈴村源太郎）
第７章　戦略的人的資源管理と組織文化−大規模養豚法人を事例として−（前田佳良子・澤田　守・納口るり子）
第８章　集落営農法人にみる組織文化形成と経営戦略−集落営農広域連携に着目して―（井上憲一）
第９章　株式会社きたなかふぁーむの『組織文化』−ティール組織論から組織の進化を考える―（坂本清彦・北中良幸）
第10章　農業構造の変動と農企業の組織文化（柳村俊介）
終　章　本書の総括（堀田和彦）